プロサイクリスト 伊藤雅和

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プロサイクリストとは

投稿日:2020年3月29日 更新日:

プロサイクリストはどのようにして生計をたてているのか?その「プロ」とは何かを自分なりに考えてみました。

以下は、自分自身の考えであって、これが正しい・間違いだ!など深く考えないで、目を通して下さい。

 

プロサイクリストとはどんな職業なのか

前回のブログで書いたロードレースを走り、チームの宣伝を内外にしていくことにより、その対価として契約しているチームからお金(契約金)をもらう職業です。

そのお金はもちろん人によって異なります。

契約する前年度に成績が出れば上がります。成績が出なくてもチームの為に充分に働いたと評価された場合も上がることがあります。

逆に何も成績を出せなかった場合や、チームの仕事も充分にできなかった場合は契約金は下がったり、最悪は契約を更新できないことになります。

勝負の世界なのですごいシンプルな形だと思います。

自分がこれまで所属していた、愛三工業レーシングチーム、NIPPO VINI FANTINIも大体9月や10月頃に来年の契約ができるかできないかが決まります。

交渉になるともっと前から始めなければいけません。

選手契約は、年ごとの契約なので契約期間はほぼ全ての選手が1月から12月になります。

移籍した選手がよく1月にユニフォームが変わるのは契約が1月1日からだからです。

そこには1年契約もあれば2年契約もありますし、世界には若くて有望選手ならば5年契約した選手もみたことがあります。

 

どのようにお金を得ているか

自分は、愛三工業レーシングチームと契約しているので、愛三工業レーシングチームと年間で契約したお金を12ヶ月で割った、月ごとに給料が振り込まれる形になっています。

昨年まで契約していたNIPPOもそういう形でした。

他に聞いたことあるのは上半期、下半期と年間2回に分けられて振り込まれるというチームもあるみたいです。

選手はもう1つ大きなお金を得るチャンスがあります。それはレースでの賞金です。出るレースで成績を出せば大会側からお金がもらえます。

賞金は大会ごとに異なります。

同じ優勝でもAというレースで優勝した場合とBというレースで優勝した場合では全く賞金が違ったりします。

今、世界の中で最も平均して賞金が高いレースが多いのは中国で行われるレースだと思います。恐るべしチャイナマネーです。

中国で行われるレースだと選手は必然と?モチベーションがお金になったりするわけです。

他にはスポンサーと金銭契約している選手もいますし、世界的有名選手になると興行レースと言われるショーのレースでスタートマネーをもらえたりします。

 

プロサイクリストの「プロ」とは何か

今ちまたでは、プロサイクリストの「プロ」とは何かと議論になることをたまに見かけます。

世界で認められている「プロ」とは「プロツアーチーム」というランクにいる世界に19チームしかないチームと契約している選手達と、「プロコンチネンタルチーム」というランクにいる19チームと契約している選手達をさすそうです。

今日本人でこれらのカテゴリーに所属している選手は6人しかいません。

日本には「プロツアーチーム」や「プロコンチネンタルチーム」はありません。

日本にあるのは「コンチネンタルチーム」といわれるランクのチームです。

なので必然的にプロになる為には日本人は日本以外の国の「プロツアーチーム」や「プロコンチネンタルチーム」と契約しなければなりません。この「プロツアーチーム」や「プロコンチネンタルチーム」「コンチネンタルチーム」については今後詳しく書いていきます。

それとは別にプロフェッショナルという言葉自体を調べてみるとこうも書いてあります。

特定の分野に従事している人で、その中でも特に主たる収入を得てる生業としてそれに従事している人。

ここに関しては、人それぞれの考えがあると思いますが、僕はロードレースでしっかりした収入を得て、競技に集中できる環境を自分自身で確保できているなら「プロ」と呼んでもいいんではないかと思います。

もちろん上を目指さないと「プロ」と呼べないと思います。選手をしている以上、世界の「プロツアーチーム」や「プロコンチネンタルチーム」と契約して、しっかり走ることが目標になると思います。

僕は周りの人から「プロ」と認めてもらい呼んでもらえるように、これからも努力して恥ずかしくない走りをしていきたいと思います。

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