ロードバイクのパワーの単位はW(ワット)と呼ばれるもので測られます。例えば100wのパワーで漕ぐだとか、200wのパワーで漕ぐなどです。
大きなパワーを出せれば出せるほど良いです。
僕らの練習の際は○wのパワーで何分漕ぐなどこのようにパワーを使った練習メニューが決められています。
そして先月チームメートと合宿していて気づいたことがあります。
それは僕が人より少ないW(ワット)で同じようなスピードで走れていたということです。
一般的に体重が重い人の方が軽い人よりW(ワット)は高くなります。
僕の体重は59kg~60kgです。
少ないW(ワット)で速く走る為に
ロードバイクは風との戦いでもあります。
ロードバイクに乗っている方ならエアロという言葉を聞いたことがあると思います。
1人で走るタイムトライアルという種目は風の抵抗を減らす為、ポジションを詰める際に風洞実験というものを行ったりもします。
風の抵抗を減らす為には色々な要素が必要になってきますが、まず簡単に言ってしまえば風が当たる身体の面積を減らせば風の抵抗を低く抑えられます。
例えば姿勢を低くしたり、横幅の面積を減らす為にハンドル幅を狭めたりすることです。
僕が昨年に比べて今年行ったポジション変更はハンドルを低くしてニュートラルな際のポジション、体勢を昨年より低くしました。
同じような体重のチームメート岡本選手と同じ自転車で同じW(ワット)で平坦にて実験的に漕いでみた所僕の方が同じWでも進みました。岡本選手がかなりエアロポジションをとって同じような進み方になりました。
ただ風の抵抗をしっかり測れるかと言えば僕が現在測れるものを持っていなく、なんとなく昨年よりはエアロポジションを取れているだろうという感覚でしかありません。
間違いない事としては昨年より頭の位置は低くなっています。
風の抵抗が少なくなればなる程、同じ速度でも少ないW(ワット)で走れるようになります。
自転車を進ませるペダリング
自転車を進ませるペダリングと言ってもピンとはこないかもしれません。
僕は今年新しいメーカーの自転車(FUJI)になった時に徹底的にポジションを見直しました。チームメートともポジション論議しました。
そのお陰で今年はかなりポジションのことについて詳しくなったと思います。
自転車のポジションにはある程度正解や流行りがあるかもしれませんが、僕は最後の詰める部分は自分の身体としっかり相談して決めるべきだと思っています。
僕が今年ポジションを見つける為に試行錯誤した期間は4ヶ月でした。
サドル高を変えたり、サドルの前後位置を変えたり、ハンドルの高さを変えたり、ステムを変えてハンドルの高さを変えたり、ブラケットを動かしてブラケットの角度を変えたりしました。クリートの位置も変えて試してみました。
12月から乗り始めてしっかりポジションが出たのは4月頭でした。
自転車によって進み方やジオメトリーは違います。メーカーが変わればその分また新しく良いフィーリングを探さないければいけません。
僕が大事していることは最初に述べましたが、自転車を進ませることです。
自転車を進ませる為にどうしたらいいだろうと考えに考えた
最初はクランクのどこの部分(ロードバイク界では○時の位置と呼ばれる)から力を入力したら良いだろうかと考えて色々ポジションを変えて試しました。
その際身体の各箇所の疲労具合や痛みが出る部分を注意深く感じとります。マッサージに行った時には身体のどの部分が強く張っているかを確認してもらいます。
そして乗って自転車の進む感覚と自分の身体の感覚を照らし合わせていくうちに自転車が進んでくれて尚且つ身体のダメージも少ないポジションを見つけます。今回その作業をして最も得られる所を見つけてみると不思議な感覚になりました。
何時から力を入力するという感覚がなくなったのです。
脚に力を入れずとも脚が回ってくれる位置を探すとこうなるのだなと思いました。これをフィッターの方がしてくれれば凄いことだと思います。
もちろん良い位置を見つけても高い負荷を出す時には脚に力を入れなければいけません。
ただその時にも僕が意識していることは、脚に力をいれてペダルを踏み込むというよりは、ペダルが前に行く時に脚に力を入れなければいけないという感覚です。
すると練習で使っているガーミンコネクトというアプリに出てくるトルク効率と呼ばれるものも上がりました。
先日5時間走ったときのトルク効率は左86%、右84%でした。
これが高いか低いかは人と比べたとこがないので分かりませんが、昨年よりは数%上がりました。
自転車を進ませる上で最近得た感覚
最近得た感覚があります。それは自転車を進ませる為には自転車が進む力を邪魔してはいけないということです。
進む力に対して無駄な力を加えないということです。
これを得る為には相当なポジションの詰めがいりました。これに関してはサドルの位置だけでなく、クリートの位置とブラケットの角度まで関係してきます。
主にクリートの位置で僕は変わりました。
進ませることは意識していても自転車が進むのに対して無駄な力を加えないということは結構難しいと思います。
最後に
ポジションだけで速くなるわけではなく勿論トレーニングは必要です。より多くのパワーを出せて自転車を進ませることができれば速いからです。
ただ同じようなW(ワット)でもポジションを詰めることによって僕は速度が増したので(実際に今年の始めの練習のデータと今のデータを照らし合わせると分かる)、身体に違和感などがあったら自分のことを見直してみると更に速く走ることができると思います。
左右の大腿骨を折って、左脚の自由度が低く、上手に使えない自分ができていることなので、ポジション変更して乗ることはほとんど誰にでもできることだと思います。
TOJ富士山ステージパワーデータ
最後に先日TOJで富士山ステージ全体のパワーを貼ってこの記事を終わりたいと思います。
他の選手と比べてないので分かりませんが多分5位という順位に対しては低いパワーで上れているのかなと思います。