先日ヨーロッパのレースを見ていて「ウオッ!!」とおもわず声が出てしまった瞬間がありました。
バレンシアナのレースを走っていたアレクサンドル・ウラソフ選手を見た瞬間です。
ウラソフ選手は昨年所属していたアスタナからボーラ・ハンスグローエに移籍しました(レース見るまで知らなかった)
バレンシアナの第3ステージ山頂フィニッシュ(最後はダート)で並みいる強豪選手達を引き離しての優勝。
強い。強いのは知ってたけど、それよりも乗り方物凄く綺麗になってる!
と目玉飛び出るくらい驚きました(私の目が細い為飛び出るわけない)
とにかく今年のウラソフ選手。
怪我さえなけばかなり良いリザルトを残していくのではないかと予想しています。
ワールドツアー所属の選手達
もともとワールドツアーの選手はフィジカル的に化け物並の選手ばかりです。
自分がヨーロッパで走っている時にワールドツアーチームに実力で所属している選手達は全員化け物だと思いました。敵うわけがないと。
とにかく身体がデカい。プロチームの選手とワールドツアーの選手達は体つきが違います。後ろから見ると馬みたいです。
そのなかでもグランツールやクラシックなどで活躍している選手たちは化け物の中の化け物です。自分が全開走行している時にまだ息も上がってないです。
ウラソフ選手のプロフィールとこれまでの実績
アレクサンドル・アナトリエヴィチ・ウラソフ
1996年4月23日生まれ25歳
身長 186cm
体重 68kg
2019年 ロシア選手権ロード優勝、ツアー・オブ・オーストリア区間優勝
2020年 ツール・ド・ラ・プロヴァンス ヤングライダー賞、ジロ・デッレミリア優勝、ティレーノ〜アドリアティコ ヤングライダー賞
2021年 ロシア選手権個人タイムトライアル優勝
2022年 ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ 総合優勝 など
ちなみに世界最強のタデイ・ポガチャル選手は1998年9月21日生まれ。
これから何年ポガチャル選手最強が続くか楽しみです。対抗のログリッチ、そこに割って入っていく選手は誰なのでしょうか。ウラソフ選手が割って入っていけばまたレースが面白くなりますね。
どこが変わったのか
乗り方のどこが変わったのか。
簡単に言えば全身のリラックス度合いが変わりました。
まずは昨年の写真です。
次は今年の写真です。
やはりスペシャライズドのフィッターの方は物凄く優秀なんだろうなと思います。スペシャライズドに乗っているワールドツアー選手達は乗り方が似ていて綺麗です。
ウラソフ選手の場合、腕回り、肩回り、上半身は昨年とかなり違いが分かりやすいです。
昨年はポジションが全体的にどこか詰まっているようでハンドルへの荷重が上からかかりすぎているように見えていました。常に身体のどこかしらに力が入っているように見えていました。
ハンドルに上から荷重がかかりすぎていることによって起こる問題は自転車の進むパワーを前にではなく下にかけすぎてしまうことです(自転車が少し進みづらい)
昨年はサドル高が若干高く見えていました(それでも強すぎるけど)
おそらくですがサドル高を昨年より下げてサドルを後ろに引いたなどポジションを変えたと思います(詳しくは前後のデータがないから分からない)
今年は身体がリラックスしてる時間が多い分パワーのロスが少なくペースが上がった時にも余力がありそうです。映像を見ていると今年の方がシッティングでペースを刻めている時間が多いです。
自然と前傾ポジションが取れていることによって今年は頭の高さもかなり低くなっています。
パタッと自然と前に倒れている上半身からいい角度で自転車を前に押し出せています。肩の角度とか全然違いますよね。
自分の覚えている限りでは昨年のポジションでは今年のような自然な前傾姿勢は取れていなかったと思います。身体全体が詰まっていたので前傾姿勢が取りずらくなり身体が起きてしまっていました(それでも強かったけど)
前傾姿勢の取り方はサドル周りだけでなくブラケットの角度でも違ってきます。
前傾姿勢は今年の方が上手に取れていますが昨年の方が前輪側に荷重がかかっています。前荷重ぎみでした。
今年はハンドルとサドルと両方に同じくらいの荷重がかかって力が均等に乗れています。
荷重のかかり具合は昨年と今年では今年の方が圧倒的に良いです。
ポジションの詳細データが出てきた時にはまたブログ、SNSに書いていきたいと思います。
UAEでのレースでは世界最強のポガチャル選手や百戦錬磨のアダム・イエーツ選手にはついていけなかったですが、まだまだシーズン前半戦。今年が楽しみな選手の一人です。
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