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ブラケットを内に絞る

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最近ロードバイクのハンドル周り、ブラケットを内側に向けているセッティングをよく見かけますよね。

どちらが正しいか答えはありません。

正直好みです。

ただ自分の場合はブラケットを内に絞ることで力が入りやすくなったので少しブラケットを内に絞っています。

 

なぜ内側に向けたか

向けたきっかけは有名選手がやっているのを見て試してみたくなったから。

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クイックステップのレムコ・エヴェネプール選手はブラケットを内側に入れているので有名です。

ブラケットの向きを内側に向ける流れは最近のことで、それまではブラケットの角度はハンドルの形に合わせて真っ直ぐ取り付けることが普通でした。なんなら内側という概念がなかったような気がします。

自分はフィッティングを3つの場所で受けたことがありますがブラケットの角度を調整されたことは1度もありませんでした。調整どころか言及されたこともありません。

試したことがないならまず試してみようと内側に向けたところ。

かなり良かった。結構驚きました。

 

メリット1 肘が開きにくい

自分は肘が開きにくくなったところがかなり良いと感じています。真っ直ぐブラケットを取り付けている時に比べて肘が開きにくい。

肘が開いてしまうと前傾姿勢が深くなりすぎて上体の力が抜けやすいです。

自分はこの肘が開くという問題をブラケットを少し内側に向けることで強制的に解決できました。

手の甲を横に向けた時と少し上に向けた時に肘が開けるか確認してみてください。

肘が開かないことによって上半身の前傾がある一定の所で止まり固定しやすく力が入りやすい。

よって体幹にも力が入りやすいです。

 

メリット2 ブラケットにかかる荷重

自転車のポジションで大事なことは荷重です。

ハンドル、サドル、ペダル。

身体と接している箇所は3箇所です。

この3箇所にバランスよく荷重してくれていなくては自転車は上手く進みません。

ハンドルに過重する上で手のひらが横を向いている時と下を向いている時とではどちらがブラケットに荷重をかけやすいと思いますか?

それは自転車に乗らずとも体重をかけてみればすぐに分かると思います。腕立て伏せは手のひらが横に向いた状態でできるでしょうか。

 

デメリット1 ダンシングがしづらい

内に入れるだけではしづらいというわけではなく過度に入れるとダンシングはしづらいと思います。

ダンシングはハンドルを押したり、引いたりを繰り返す動作を分かりやすく行えるコトです。

ハンドルを内に絞りすぎると押す動作はできるのですが、引く動作の時に背中の筋肉を大きく使って引くことが難しくなる感覚があります。

この引く動作が難しくなるのはダンシングの時が主にです。シッティングの時にはそのような感覚はほぼありません。

ハンドルを内に絞る時には肩甲骨を背骨側に寄せているので可動域が多少狭くなっているのも関係しています。

これらはハンドル幅も関係していると思いますが、狭いハンドル幅を使用している人はより背中の筋肉を使ってハンドルを引くのが難しいです。

ただこれは過度に絞った場合であって適度に絞っている場合ではそのような不自由さはありません。

絞りすぎの1つの基準としてブラケットを持った時に手のひらを半分で線を引いた水色の部分と

ブラケットの赤い丸の横の部分

しっかり握った時に

水色の手の平部分と赤色のブラケットの部分が当たりにくければ絞りすぎてダンシングが行いづらくなるでしょう。

そのぎりぎりの絞り具合を探して、微調整してベストの位置を探します。

 

 

まとめ

自分はハンドルを内側に入れて力が入りやすくなりました。

肩は少し上がってしまうと思いますがそこまでパフォーマンスには影響は出ないと自分は感じています。過度に向けることがなければ操作性も全く問題ありません。

オススメはハンドル幅を自分の適正なサイズにしてブラケットを少し内側に絞ることです。

正直自分的に狭いハンドルを使うことは日本国内で走る上ではあまりメリットがないのではないかと思っています。

狭いハンドル幅はとにかくダンシングがしづらいです。

ハンドル幅の選び方は以前の記事へ→ハンドル幅を考える 3~適正のハンドルを見つける~

ポジションは正直最終的に本人のフィーリングなのでブラケットの角度をどうするかも自己判断になりますが、まだ試したことない方はブラケットを内側にを試す価値はあると思います。

皆さんはどう思いますか?

 

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