プロサイクリスト 伊藤雅和

シエルブルー鹿屋監督 伊藤雅和のブログ 選手経験12年 ロードバイク教える人

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JBCF 宇都宮クリテリウム

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宇都宮での2戦を終えました。

以下僕の目線からの宇都宮クリテリウム、レースレポートです。

初日は1周2.2kmのコースを23周する50.6kmのクリテリウムでした。短い1周の中のコースで180度ターンが3つあるということで、0からの加速を1周の中に3回必要とするインターバル要素が強いコースでした。レースも案の定インターバルが常にかかるような状況で、逃げ集団が決まるまでは常に前に前にという選手達が多くて強度が高いものとなりました。

僕ら愛三工業レーシングチームとしては3人スプリンターを抱えていますので、スプリントに持ち込みたいという作戦でスタート。ただコースの特性上サバイバルな展開にもなり得るということで、常に前々で、集団の動きに合わせて逃げ集団にも人を入れることもあるということを頭に入れながらのスタートでした。

強度の高いインターバルの末、5人の逃げが決まり僕らのチームはスプリントの為の準備を始めました。集団は宇都宮ブリッツェンが牽引していました。集団内では宇都宮ブリッツェンが先頭に固まり、その後ろは様々なチーム、選手が位置取りでピリピリしていました。なので僕はブリッツェンのトレインの少し横で風を受けながら位置取りをしていました。

こうすることで新たな列ができ、自分のチームの位置取りが楽になるからです。風を受けながら位置取りするチーム、選手はキナン、トマ選手以外はいませんでした。全員人の後ろに付きながら位置取りをしているので、集団内は位置取りで全員ピリピリしています。

そんな中スプリントで重要な役割を担う草場選手が落車してしまいました。

スプリントの人数が減ることはかなり最終局面で不利になります。

そして残り距離を考えて、スプリントに持ち込む為には少し牽引のスピードが足りないかもしれないことと、集団を引くことでこのカオスな位置取り合戦でスプリンター達の位置取りがしやすくなるかもしれないという2点のことを住吉キャプテンと話し合いました。ブリッツェンが牽引している所にまず住吉選手と當原選手に加わってもらいました。

僕もここで牽引に加わっても良かったのですが、草場選手を落車で欠いてしまったので、最終局面でスプリンターを2人にしてしまうのは不利ではないかと、僕はとりあえず牽引せずに様子を見ていました。このまま逃げ集団を捕まえてくれれば僕がスプリンターの2人を残り1周に入った所で前に連れていくという仕事をするからです。

そのまま何周かしていましたが、タイム差が中々縮まることがなく、折り返しの時に逃げ集団との差を確かめていたらむしろ差が開いてしまっていたので、牽引に加わることを決めて全開で追うことにしました。

そこまで牽引していた選手達になるべく休んでもらい、最後に逃げ集団との差を詰めて欲しかったので、僕はなるべく長い時間ハイペースで引きながら逃げ集団との差を詰めていきました。3周ほどそのような動きをしました。

photo by Kanako Takizawa

そして残り1周半程で集団から離脱してあとは残っているメンバーに託しました。

photo by Kanako Takizawa

結果として岡本選手が2位になりました。

最後大前選手と2人なのによくやってくれたと思います。

ただチームとしてはやはり優勝を目指しているので終わったあとも全員で改善点、気づいたことなどを話し合いました。

若いチームなので連携、チームでの働きを含めて直せる所はしっかり直して今後に繋げていかなければいけません。

勝ちたいという気持ちでまとまっているので、一戦一戦大事に戦うのみです。

 

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