プロサイクリスト 伊藤雅和

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コロンビアでアラフィリップ選手と走った時の衝撃

投稿日:2020年5月30日 更新日:

2019年は世界的「パンチャー」選手で有名なジュリアン・アラフィリップ選手が大活躍した年でした。

僕は2019年2月にコロンビアのレースでアラフィリップ選手と一緒に走って、これは今年かなり勝つのではないか、強すぎると思っていたら、そこから大活躍した年だったので、僕がなぜそのように思ったかを書いていきたいと思います。

ジュリアン・アラフィリップ選手は自転車に乗らずに歩いているとそこまで大きく見えないのですが、自転車に乗っている所を見ると凄く身体が大きく見えました。そして物凄いペダリングが綺麗です。あれは忘れられません。

 

コロンビアでのレース

コロンビアは標高が2000mを越える高地です。このレースでは他のレースにはない標高との戦いのレースでもあります。他のレースだと山岳を上り、その上りの頂上で2000mを越えることはありますが、レース中ずっと2000mを越えているレースはあまりありません。

そこでは普段自分が出せている出力(パワー・ワット)より踏めません。僕も高地でのレースではかなり出力が落ちます。レースの1週間前にコロンビアに現地入りしてレースに向けて徐々に慎重に身体を慣らしていきました。

コロンビアのような高地でのレースでは元々コロンビアに住んでいる選手達が有利になります。

彼らにとっては生まれてから高地が当たり前であり、身体が慣れきっているので、高地でのレースでも普段と変わらないパフォーマンスができるからです。
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そしてコロンビア人がヨーロッパでレースをする際には標高も下がるので、更に踏めて、近年では大活躍し、結果を残している国です。

 

コロンビア人選手達の中にただ1人の外国人

レースが始まるとやはり結果を残していくのはコロンビア人選手達。普段はヨーロッパのレースなどで好成績を収めているようなワールドツアーチームのコロンビア人以外の選手達も苦しそうにしています。リタイアする選手も沢山出てきてしまいます。

僕も毎日苦しんで、苦しいステージが終わり毎回リザルト(結果)を見るとトップテンの中に1人だけコロンビア人の中に紛れてアラフィリップ選手がいるのです。

これはとてつもなく凄いこと、凄すぎることです。この高地でのレース、絶対的にコロンビア人、もしくは隣国のエクアドル人(エクアドルも高地)が紛れもなく有利です。

その中で僕がもう思い出したくもないような上りと下りが続く、苦しいコースでステージ優勝までしまいました。
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その日の結果を見てアラフィリップ選手はコロンビア人ではないかと疑ったくらいです。

最終ステージは最後に14kmか15km程上ってゴールでした。僕も全力で上りましたがその日優勝したコロンビア人クライマー、ナイロ・キンタナ選手から遅れること7分47秒。物凄い苦しかったです。
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この日のリザルトはトップ30の中で高地出身じゃない選手は3人だけでした。他の27人は全員、コロンビア、エクアドル、コスタリカと高地出身の選手達でした。ちなみにトップ15は全員高地出身者です。アラフィリップ選手は16位でした。
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最終的な総合順位は7位。トップ15までアラフィリップ選手以外は全員コロンビア人か、エクアドル人です。

元々の高地の出身ではなくこれだけ高地で踏めるのは言い方は良くないと思いますが、異常だと思いました。あれは強すぎると、あんなに絶対に踏めないと当時チームメートの中根選手と話してたものです。

 

高地出身ではないのにあそこまで踏めるということは…

中根選手とこうも話していました。高地であそこまで踏めるってことは標高が普通に戻るヨーロッパに帰ったら絶対にヤバいと。アラフィリップ選手に勝てる選手いないんじゃない?と話していました。

そして蓋を開けてみたら何度もビッグレースで優勝、しかも強すぎる勝ち方をするというような結果を残していました。
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全然驚きませんでした。

コロンビアで受けた衝撃が自分の中であったからです。高地出身者でなく高地であそこまで踏めるということは元々持っているパワーが桁外れだと思ったからです。

有名なコロンビア人選手達も衝撃的な強さだったのですが、それよりその中で戦えてしまうアラフィリップ選手に僕はかなり衝撃を得たという話でした。

ちなみに高地でのレースエピソードは中々経験できない、凄まじいものがあるので、また今後も書いていきたいと思います。

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