自転車ロードレースには「脚質」というものがあります。
脚質とはその人それぞれの得意な走り方、考え方を変えると役割のことをいいます。
「オールラウンダー」「スプリンター」「クライマー」「ルーラー」「パンチャー」「TTスペシャリスト」
の6つのタイプに分けられます。
目次
パンチャー選手の特徴
「パンチャー」とはその名から少し連想することができるかもしれませんが、走りにパンチ力があって、短い時間の出力がとても優れている選手達です。数秒、数十秒の短い時間の出力は「スプリンター」が最も優れていますが、「パンチャー」はその優れている出力の時間が1分だったり2分だったり3分だったりします。
起伏のあるコースの上り坂などでその特性を生かし「アタック(瞬発的に力を爆発させ)」をかけて集団から飛び出し勝利を狙います。
「パンチャー」と呼ばれる選手達は短い坂などがとても速く登坂力がある選手が多いです。また、短い時間の出力が優れているので、スプリントになっても強く「ワンデーレース」などで多くの勝利を挙げています。
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山も上れてしまう選手やスプリント力が高い選手が多く、「クライマー」寄りの「パンチャー」、「スプリンター」寄りの「パンチャー」など、「パンチャー」はある意味2つの脚質を持っているかもしれません。「オールラウンダー」寄りの「パンチャー」はあまり聞いたことはありません。
とはいえ世界的な「クライマー」や「スプリンター」「オールラウンダー」でも数分の時間の出力が低いわけなく、数値だけ見たらびっくりする値を出しています。その中の選手達から抜け出てしまうのですから、その爆発力は神がかったものがあります。
世界的なパンチャーの選手は?
このような概念で今世界で最も有名な「パンチャー」は、「クライマー」寄りの「パンチャー」はジュリアン・アラフィリップ選手、「スプリンター」よりな「パンチャー」はペーター・サガン選手が代表的な選手になると思います。
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ジュリアン・アラフィリップ選手
ペーター・サガン選手
二人とも展開が激しくなる厳しいコースでの「ワンデーレース」で多くの勝利を上げており、短時間の出力は世界最高峰になります。共に高い出力を出すことが得意で独走力にも長けています。
僕は二人ともレースで一緒に走ったことがありますが、画面で見るより二人とも身体が大きいです。
「パンチャー」と呼ばれる選手は攻撃的な選手が多く、魅せる走りをすることができます。
この二人は世界的にもファンが多い選手になり、レース会場に行けば常にファンに囲まれているような大人気な選手達です。
「クライマー」寄りの「パンチャー」ジュリアン・アラフィリップ選手は去年大活躍しましたが、僕は2月の時点でこれは今年凄いことになりそうと思ったエピソードもあるので、楽しみにしてて下さい。→コロンビアでアラフィリップ選手と走った時の衝撃