距離は12.3kmのコースを12周する147kmで行われました。
1ヶ月前にも同じこの広島のコースでのレースがあり、その時はスタートして直ぐに逃げが決まり、全く勝負ができなかったので前回の反省を生かし20分前にはスタートラインに並びました。
このコースはスタートして直ぐに下りに入り集団はハイスピードで1列に伸びるため、前からスタートしなければ集団のアタック合戦に参加できません。
ロードレースでは珍しくスタートしてからシクロクロスのように全力でもがいてのスタートになります。
今回はスタートしてからしばらくして、前回と違いゴールまで行きそうな逃げではない少人数の逃げが決まり、各チームが集団コントロールを開始しました。
まずはブリッツェンが集団コントロールを、次に那須ブラーゼンが集団コントロールを、そこにブリヂストンも加わり、逃げとのタイム差を縮めていきました。僕らもチームで固まり次の展開に備えました。
最初の逃げが捕まり、中盤にまた新しく逃げが形成せれました。ここに愛三は誰も乗せることができませんでした。しかしここからが前回までのロードレースと違って、マトリックスが強烈な牽引を開始したのです。
今回のレースからマトリックスはマンセボ選手という強力な核を得たことで、前回までのレースと違い別のチームになったような強さのチーム力でした。強い小林海選手も入って、脚が揃った印象です。
僕自身は凄いワクワクしていました。上手く言えませんが、久しぶりにロードレースっぽいロードレースを走っている感覚になったからです。
残り4周、マトリックス、キナンのトマ選手のペースアップで絞られていく集団に僕は少し遅れることもありましたが、1番集中しなくてはいけない残り2周からは脚も全く問題ありませんでした。
ただ今回のレース1番最もやらかしてしまったことはブリッツェンの増田選手とマトリックスのキンテロ選手が逃げを決めた所を見ていなくて、2人の逃げがいってることをゴールまで知らなかったことです。あり得ないことですが分かりませんでした。それだけこの2人は強かったということだと思います。
残り2周の上り坂、トマ選手のアタックに反応して3位集団も6人に絞られました。愛三からは僕と大前選手も入りましたが、残り1周入る前のホームストレートで後続集団に追い付かれてしまいました。
残り1周の上り坂、トマ選手、マンセボ選手のアタックにあと10m程届かずに頂上を僕とブリヂストンの徳田選手、ブリッツェンの阿部選手と越えました。3人で前の2人を追いますがゴールまであと少し、追い付きそうで追い付かない距離間のままでした。
最後のホームストレートの前に大前選手が1人で追い付いてきたのが分かったので、ここは大前選手に3位をとってもらおうとペースが落ちないように、徳田選手、阿部選手に脚を使わせる走りに切り替え、僕は最後スプリントできずに8位となりました。
ただゴールしたら増田選手とキンテロ選手がゴールしているのが見えて、この集団が3位集団ではなかったんだと肩を落としました。
3位表彰台の為ならともかく、5位集団だったならば自分も順位を狙うべく走るべきだと猛省しました。
ただ今回のレースではそこが最も反省するべきではなく、トマ選手、マンセボ選手の上りのアタックにあともう少しで付けなかったという所でした。あそこで付いていけなければ今後も勝利はありません。
完全に力不足で、実力で負けたということです。つまり自分の実力不足なので言い訳は何もありません。
今回のレースのようにチーム力勝負ではなく、個人の力勝負になり実力を出しきって負けるというレースが今年ここまで中々なかったので、負けたのに凄く清々しくて、清々しい悔しさがかなり今後のモチベーションになりました。
そして僕も愛三でマトリックスでいうマンセボ選手、キナンではトマ選手、ブリッツェンでは増田選手のような強い核にならなければならないと感じられたレースでした。
いやそして久しぶりに楽しいレースでした!
今回この記事で使っている写真は全てカメラマン「三井 至」さんに撮ってもらった写真です。