プロサイクリスト 伊藤雅和

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一輪車の話

投稿日:2020年5月16日 更新日:

僕が本格的に自転車競技を始めたのは高校入学後でした。
ですが、厳密に言ってしまうと中学3年生の受験が終わってからロードバイクを買ってもらい少しだけ乗り始めてました。
高校から自転車を始めると決まっていて、そこの高校に入学を決めたからです。

僕が自転車ロードレースを始めるきっかけになったのは一輪車です。
皆さん知らない方がほとんどだと思いますが、一輪車のマラソンという競技があります。
先に簡単に言ってしまうと、その競技で日本一になり、自転車競技を始めました。

本当に凄い体験だったので、一輪車のエピソードを少しずつ書いていきたいと思います。



一輪車の大会って何ですか?と聞かれたとしたら、音楽などに合わせて様々な技を披露する大会と言う人が多いと思います。
僕が一輪車を始めたのは小学校5年生の時でしたが、それまで僕も一輪車マラソンという競技があることは全く知りませんでした。


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上記のような一輪車に乗ります。

そもそも一輪車のマラソンってどういうこと?と思われた方がいると思いますが、これは皆さんが知っている自分の脚で走る陸上のマラソンと一緒です。
一輪車でフルマラソン、42.195kmを走ったり、その半分のハーフマラソンを走ったり、襷を繋ぐ駅伝大会などがあったりと陸上のマラソンと全く一緒です。
僕はハーフマラソンはあまりやったことがなかったのですが、フルマラソンと駅伝は毎年大会に出ていました。

一輪車を始めたきっかけは僕の2人の妹と両親が近くの大きな公園の周りの道路で一輪車に乗っている、練習している人達のチームと出会ったことから始まります。
妹2人がその出会いからそのチームの見学に行き、一輪車の競技をいつの間にか始めてました。始めてましたというのも、僕はその時クラブチームでサッカーをしていてその場にいなかったので、妹達がどのような話で始めたか詳しいことは分かりません。
そしてそこの一輪車のチームをまとめている監督のような方が、当時とにかく物凄く怖くて、厳しい方でした。どれくらい厳しい方だったか、簡単に言えるエピソードとして僕の下の妹は当時3歳でした。3歳に一輪車の練習をひたすらさせてしまうという厳しさでした。泣いても最初に決めた距離が終わるまでは練習は終わりません。



僕のサッカーが先に終わって、一輪車の練習をしている妹達を見に行くと様々なことで僕は毎回何かと怒られていました。
挨拶の仕方や普段の心構えなど色々質問されては、僕がその方にとってすっとんきょうな答えをしていたのでずっと怒られてました。
僕だけ厳しい練習の一輪車をせずに、一輪車の練習場に行っても妹達が頑張ってる横でサッカーだけしていたというのもあると思います。


そんなことが半年程続き、ある日その方から「お前はサッカーだけしていてもダメだと、サッカーだけしていて伸び悩んでるなら、一輪車でバランスを鍛えてみたらどうだ?」と言われました。
僕は正直やりたくないな、怖いし、めんどくさそうだし、疲れそうだし、と様々な理由からどうやったらやらなくて済むのだ?と考えました。
しかしどう頑張ってもその方を納得させる理由が当時小学生の僕に見つかる訳もなく、ただただ怒られるのが怖いからと大きな声で「やります!」と言ってしまいやり始めてしまいました。
ここで言いますが、僕に一輪車を始めさせてくれたこの方、市山さんという方は、僕が大人になった今では僕に物凄く優しくしてくれ、今でも贈り物を送って頂いたりして可愛がってくれています。その度に色々な為になる話をしてくれ、僕に指標をくれ、本当に頭が上がらず、物凄く感謝している僕の人生の師匠みたいな方です。



そこのチームには僕より歳が1つ上の研くんという名前のお兄さんがいました。研くんはそのチームで1番強く、その時小学校6年生でしたが、もう既に大会で日本一になるなど日本で最も速い一輪車の選手でした。そしてその研くんのお父さんこそが、当時僕が物凄く怖がっていた市山さんでした。
研くんは9歳の時に一輪車で日本縦断、10歳の時に一輪車で日本一周したという過去があります。
僕が出会った時には既に一輪車で日本一周したことがあり、一輪車のフルマラソンの大会で日本一になるなど頭ではすぐに理解できない肩書きがあるお兄さんでした。

皆さんよく考えて下さい。9歳の子供が日本縦断、10歳の子供が日本一周です。しかも一輪車で、です。
その背景には市山さんの存在がもちろんあります。ネットもあまり普及していなかった時代、子供がいきなり一輪車で日本縦断したいと言い出すと思いますか?そんなことはありません。
そのような厳しい経験をさせてこそ、厳しさが普通になってこそ素晴らしい体験ができると考えるような方でした。
市山さんに「なぜあの時そのようなことをしたんですか?」と聞くと、「俺がそうしたかったからそうしたんだ」といつも言われます。しかし僕はそのようなことが背景にあるのではと行動や考えをみていて思います。



僕は一輪車を始めました。嫌々始めました。
僕は研くんに勝てれば日本一になれるのです。
しかし、一輪車で日本一周、フルマラソン最速男を倒すこと、その人に勝つなんてそんなに甘いものではありませんでした。想像を絶する物凄い練習量だったのです。

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