プロサイクリスト 伊藤雅和

愛三工業レーシング所属 伊藤雅和のブログ

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一輪車の話 2

投稿日:2020年5月17日 更新日:

今となってはいい思い出で、俗に言うスパルタ指導を受けてたかもしれません。
後々笑い話になればいいと僕は思っています。
そんな一輪車の話です!

最初は怒られたくないと始めた一輪車。

一輪車の練習は毎週土曜日、大会などが近づくと日曜日も行うという流れでした。

僕は小学校5年生の時点で一輪車など乗ったことがなく、もちろん乗れません。

少し乗っては一輪車から落ちて、また乗っては落ちてと、土曜日の午後にひたすら練習します。
今思いだしても始めて乗れた時のことを覚えていません。なぜならそのあとの練習がキツすぎたからです。
多分感動しなかったのかもしれません。
感動より、乗れたらそこからキツい練習が待っていると、皆が練習しているのを横で見ていて分かってたからだと思います。



そしてそこから文字通り地獄の練習が始まります。
一輪車の大会は土とか芝とかではなくアスファルトの上で行われます。つまり自転車ロードレースと同じです。平坦はもちろん、下りもあり、上りもあります。
フルマラソンの僕ベストタイム1時間50分を切るくらいのタイムです。これは平坦路ではなくかなりアップダウンがあるコースです。
一輪車といえども物凄いスピードが出ます。

一輪車は何がキツいか。それを説明したいと思います。
僕が乗り始めた時は一輪車のクランク、この部分の長さの規制がなく僕は65mmの長さを使用していました。
ちなみに僕が今乗っているロードバイクのクランクは170mmです(クランクの話は以前にしたのでリンクを貼っておきます→クランクの話)
65mmのクランク短いですよね?研くんに至っては59mmのクランクを使用していました。(多分ですけどこの短さのクランクは売ってないです)
一輪車は下の画像のようにクランクと車輪が直結しています。

つまりクランクを回すと進み、クランクを止めると止まります。
自転車はクランクを止めても前に進みます。
下り坂や、平坦で脚を止め、クランクを回さなくても自転車は前に進んでくれると思います。
一輪車はそうはいきません。下り坂もペダルを漕ぎ続け、クランクを回し続けなければなりません。
ペダルを漕ぐのをやめたとたんに止まります。
つまり一輪車が1番キツいのはスタートしてから全く休めないということにあります。脚は止めれなく、ずっと漕いでいます。
そしてクランクが短ければ短い程、一漕ぎ一漕ぎするのにパワーがいります。しかし速く脚を回すのに短ければ短い程速く回せます。
これらのクランクは市山さんが知り合いの方に頼んで特注で作ってもらってたものらしいです。長いクランクを切って、溶接して作ってたみたいです。

この時の車輪は28インチ、クランクは65mmです。

あとはキツいというよりこれは怖いことなのですが、速く走る為にはペダルを、クランクをより速く回さなければならないのですが、ペダルを速く回しすぎると自分の脚がその回転数に追いつかなくなり転んでしまうという事態がおきます。これが起こりやすいのは下り坂、平坦です。上り坂ではその心配はありません。
MKS(三ヶ島) トゥクリップ [アルミ] Sサイズ NJS認定品
僕はペダルに対して脚を固定する為にペダルの先端にこのようなトゥクリップ(当時フックと呼んでいたので以下フックと表記します)をつけていました。ランニングシューズを履いて、ペダルの先端にフックを着けて足が前に落ちないようにしていました。研くんはビンディングシューズを使っていました。(ビンディングシューズについてのリンク)僕はその当時ビンディングシューズの固さが嫌で使っていませんでした。
僕みたいにフックを着けていて足が回転数に追いつかなくなるとどうなるか。
それは地面に対してヘッドスライディングするしかなくケガをしてしまうのです。
フックがなければ一輪車を捨てて地面に着地して前に走り出せば(走り出してもスピードに足が追いつかなくて何歩か走ったあと地面に転がります)ケガは少なくなるのですが、足が固定されないと脚を回しづらいのです。
これがビンディングシューズだと防げるのかというと脚の回転が追いつかなくなって転ぶときにビンディングシューズで地面に着地して上手く走れると思いますか?これはこれで無理なんです。自転車のビンディングシューズでおもいっきり地面を走れないと思います。思いっきり走った状態より速い状態で転ぶわけですから、ビンディングシューズで例えすぐに脚が外れたとしても待っているのは、地面へのヘッドスライディングか、ゴロゴロ転がるかになります。



僕も脚の自分の回転数と常に相談しながら、そこ限界の際を攻めながら走ってました。
何回ヘッドスライディングして、この回転数には自分の脚は追いつかないのかと悔しい思いをしたか分かりません。



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