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エガン・ベルナル選手の失速とタデイ・ポガチャル選手の好調について考える

投稿日:2020年9月15日 更新日:

ツール・ド・フランス第15ステージで昨年度優勝者のエガン・ベルナル選手が失速し、タデイ・ポガチャル選手がステージ優勝しました。

 

エガン・ベルナル選手の失速

エガン・ベルナル選手が遅れることは予想外だったかもしれません。ただこれは後出しじゃんけんのようになってしまいますが、本当に思っていたことなので書きます。

ベルナル選手が前日の14ステージの終盤に総合狙いの選手がアタックしないような所でアタックしたところを見て、僕はその日何であそこでアタックしたんだろうと考えてました。

そして実は調子良いと言っていたけど、あんまり調子良くないんじゃないかと思いました。調子良かったら山頂ゴールの決戦の前の日には余計な体力は使わないのではないかと。実際調子が分からないから調子を試したかったのではないかと思いました。もし僕がステージレースを走っている時、調子が良いならばタイム差がつきにくそうなステージでは絶対アタックをかけたりしません。

そうは思いましたが、僕はまさか15ステージで遅れるとは思っていませんでした。しかしどこかの日にユンボの選手達から攻撃されて遅れてしまうのではないか思っていました。

今年のベルナル選手は去年に比べて踏み込むようなペダリングに見えてしまっていたからです。去年は見ていて上りでもスイスイスイと進んでいくイメージでした。特に昨年のツール・ド・スイスの第7ステージは僕の中で凄いインパクトがありました。昨年ツール・ド・フランスの総合優勝を実質決めた19ステージでも自転車が凄い進んでいるように見えました。

ポジション?

これは何か自転車のポジションを変えたのかな?と思いましたが、僕が調べた限りではバイクのセッティングは同じでした。

しかしなぜでしょうか?今回のツール・ド・フランスでは上体がいつもより前傾しているように見えませんか?背中を痛めたことが影響しているのでしょうか?

インターネット上に出ているポジションのデータは昨年と変わっていませんでした。

ただ映像で見た感覚ではサドルの上で昨年よりも少しだけ前部分に乗っていて、上体は前傾しているように見えます。これはサドルが少しだけ高いのか、それともサドルが少しだけ後退しているのか、分かりませんが気になるところです。

僕はほんの少し1mmもいかないくらい高いのかなと思いましたが、皆さんどう思いましたか?

 

単独エースのプレッシャー

そして最後にやはりあの年齢でイネオスという世界一のビッグチームのエースを、ツール・ド・フランスという世界一のレースで単独で担うことへのプレッシャーがあったのでしょうか。

昨年はチーム内にゲラント・トーマス選手という2018年の総合優勝者がいたので、今年に比べてプレッシャーはほぼなかったのではないかと思います。

例えば今日調子悪いなとか思っていても、同じチーム内に他にもエースがいれば少し責任逃れもできたりしまいます。

更に例えば、今アタックしたいと考えていてアタックするにも単独エースと複数エースとは全く状況が違います。

単独エースだとアタックが決まった場合は良いのですが、そのアタックが集団に捕まった時、攻撃されるとどうしても動きが鈍くなってしまい状況は悪くなってしまいます。

この時にまだ他にエース選手がいれば、その選手にその時の攻撃を任せればよく、その間にリカバリーができたりします。

 

タデイ・ポガチャル選手の好調

そして反対に絶好調で、目を見張るような強さのタデイ・ポガチャル選手。今回のツール・ド・フランスでもステージ優勝をもう2度もしてしまう強さです。

もともと物凄い強い選手でしたが、こんなにも安定感ある、強さ溢れる感じにはこれまでは見えていませんでした。

ただ今回の強さ、乗っていての上体のぶれなさ、力強いペダリング。凄い安定感です。強さが身体から溢れています。

何か変わったのか。ポガチャル選手は見て直ぐに分かりました。

ハンドルまでの距離

昨年のブエルタ、今年2月のUAEツアーに比べて絶対にハンドルまでの距離が近くなっています。

サドルを前に出したのか、ステムを短くしたかのか分かりませんが距離は近くなっていると思います。

これは多分間違いないのではないかと思います。あんなに上体が立っている選手ではなかったからです。多分元々のポテンシャルに身体にピッタリはまる凄いポジションを見つけてしまったのではないかと思っています。

もちろん才能だけでなく血を吐くような努力をしてきたことは間違いないと思いますが、凄いはまっているポジションなのでこのポジションは皆さん参考になるのではないかと思います。

ただ最後に、間違っていたらごめんなさい。僕が映像を見て思ったことなので間違っていることは十分にありえます。

今回はいちファンとしてツール・ド・フランスを見て思ったことを書いてみました。

これからの展開も楽しみです。

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